株式会社 FiNC Technologies篠塚氏|CEOはCTO出身!裁量大きくエンジニアも働きやすいフルリモート企業
株式会社 FiNC Technologies
CTO 篠塚氏 /人事戦略本部 佐伯氏
プロフィール
CTO 篠塚史弥氏
2012年東京大学工学部システム創成学科卒業、2014年東京大学大学院学際情報学府総合分析情報学コース修了。大学院では分散システムを専攻し、総務省との共同プロジェクト「情報流通連携基盤共通API」の研究に関わる。在学中には医薬品関連のスタートアップを二社創業し技術責任者を務め、大学院修了のタイミングでメンバーと共にFiNCにジョイン。FiNCでは第一号エンジニアとしてファーストサービスの立ち上げから現在に至るまでのサービス全般の設計、開発、保守、運用に携わりFiNCの成長を支える。他にもエンジニアチームの採用、教育、マネジメントも行う。2020年4月、CTOに就任。
人事戦略本部人事戦略部 佐伯叡一氏
2015年に法政大学キャリアデザイン学部を卒業後、新卒でIT/WEB/ゲーム業界に特化した人材紹介会社に入社。最年少でマネージャーに昇格し、社内最多人数のチームを束ねる。特にスタートアップ企業の採用に強みを持っており、ペルソナ設定から募集の要件定義、母集団形成からディレクションまで一貫して対応。CXO クラスの採用、上場支援にも携わる。2019年12月にFiNCへ参画。人事戦略部にて、エンジニア・デザイナーを中心とした採用業務全般に携わり、上流の戦略設計や採用ブランディングなども幅広く担当。
事業概要について
ー事業概要について教えてください。
CTO 篠塚:弊社は、予防ヘルスケア×AI(人工知能)に特化したサービスを提供している会社です。ビジョンとして「一生に一度のかけがえのない人生の成功をサポートする」を掲げています。ビジョン達成のためには、健康寿命を延ばす必要があります。そこで、健康の中でも特に“食事・運動・休養”などの健康行動を改善するサービスを提供しています。
事業としては、個人(消費者)向けアプリ・法人向けのウェルネスソリューション事業・ウェルネスセレクトショップ(ECサイト)・パーソナルサプリなどを展開しています。個人向けアプリ“FiNCアプリ”は、現在約950万ダウンロードを突破し、国内No.1※のヘルスケア/フィットネスアプリです。
※ 日本国内 App Store / Google Play「ヘルスケア(健康)/フィットネス」カテゴリにおける1年間(2019年1月~12月)のダウンロード数の合算です/出典:App Annie
【株式会社 FiNC Technologies HP】https://company.finc.com
リモートワーク導入のきっかけ
―リモートワークはいつから導入されましたでしょうか?
CTO 篠塚:現在はフルリモートですが、コロナ禍以前からリモートワークを部分的に導入していました。エンジニア・デザイナーなどのクリエイティブ業務に関わる人材が作業に集中できるようにするため、部分的に実施していました。全社会議・ミーティングの際は出社が必要ですが、作業のみの場合は出社の必要がないとして、自宅を含めた作業しやすい環境での業務を認めていて、海外で働いている・家庭の事情など、出社するのが困難な社員も、リモートワークで働けるように体制を整えていました。
コロナ禍・緊急事態宣言後は、全社員で原則リモートに移行し、全ての業務がリモートで可能になるように設計しました。
リモートワークのメリット
―リモートワークでのメリットを教えてください。
CTO 篠塚:様々な意思決定がリモート中心になったことで、ドキュメントやワークフローが整理・整備されました。これにより、全体的にスピードが速くなったと感じています。なかにはフルリモートになったことにより、働き方が見えないため生産性が落ちるという意見もあると思いますが、弊社の場合は、各々が柔軟な働き方をできるため生産性があがったと感じています。
人事戦略部 佐伯:通勤も必要ないため、エンジニアのみならず全体的に生産性が向上したと思います。さらに「家族と過ごす時間など、プライベートとの両立がしやすくなった」との声もあがっています。それ以外の業務的な部分では、対面でのコミュニケーションで曖昧だった「オーナーシップ(個人が目の前に存在している課題やミッションに対して当事者意識を持って向き合う姿勢)」「各プロジェクトの体制」の明確化が、文化として根付いたことも大きなメリットです。
リモートワークの課題と対策
―リモートワークに対して課題は感じますか?
人事戦略部 佐伯:コミュニケーションの難しさですね。「心理的な距離がひらくこと」「社歴が浅いメンバーが質問しづらい雰囲気を感じてしまうこと」が課題です。他にも、一定数の社員は文面でのコミュニケーションが苦手だと思うので、認識の相違が生じる点も課題だと感じます。さらにエンジニアの場合は特に、より仕事をしやすい環境にあるため、オンオフの切り替えが必要になりますよね。メリットがある分、トレードオフのような形で課題が存在しますね。
CTO 篠塚:「リモートワークで、きちんと働いているのか」といった懸念を抱く会社もあると思いますが、弊社はそういった不安はありません。むしろ「リモートワークのなかでの生産性向上・運動不足解消」が懸念です。
―それに対して、何か対策はされていますか?
CTO 篠塚:もちろん、対策も講じています。現在、弊社では「従業員が健康で働ける」をモットーにフィットネスのLIVE配信を平日の15:00から15分間実施しています。
リモートワークのマネジメントについて
―リモートワークでのマネジメント方法を教えてください。
CTO 篠塚:コミュニケーションツールは基本的にSlackを使用しています。ミーティングはGoogle Meet・ドキュメントなどのやり取りはScrapboxです。その他にもメンバーから便利なツールの情報が上がってきたときには、試行錯誤しながら取り入れています。
エンジニア採用について
―開発環境について教えてください。
CTO 篠塚:サーバサイドでは、マイクロサービスアーキテクチャを採用しており、Ruby on Railsなどを中心に、GitHubを通じてスクラム開発を行っています。
―カルチャーにフィットする人材について教えてください。
CTO 篠塚:成長志向が強く、色々な変化に対応できる人材が活躍しています。弊社では、徐々に新しい事業を作っているので、既存のやり方では対応できないこともあります。例えば、今まで社内で採用したことのないフレームワークや技術を取り入れることもあるので、「新しく学ぶことに対して抵抗がない」「キャッチアップできる」などの適応力が大事だと考えています。
また「ベンチャー企業という限られたリソースの中で、成果を出そう」という発想も重要です。例えば「この時間がないと、このクオリティーは出せません」「このくらいの人材や予算がないと無理です」ではなく「何を工夫したら、成果を最大化することができるか」を考えられる人材です。
人事戦略部 佐伯:逆に「技術をとにかく磨きたい」「エンジニアとしてのプログラミングスキルを磨きたい」というマインドセットの人材は、弊社にマッチしないと思います。弊社は“技術は消費者のためのもの”だと考えているからです。消費者が変化していく中で、技術が一辺倒だと、適切なソリューションは提供できないと思います。エンジニアにおいて技術は大切ですが、あくまでも顧客志向であることを一番大切にしています。
採用での課題と工夫点
―求人を募集している中で、課題は感じますか?
人事戦略部 佐伯:これだけ市場が盛り上がっているため、需要が高まっているエンジニアとは、話すこともハードルが高くなってしまっていることです。弊社はベンチャーなので、大手企業と同程度の手厚い待遇(年収・福利厚生・働き方など)をご用意できない場合もあります。その待遇面を経験値でトレードオフしていただく形になってしまう点は、ベンチャー企業としての課題を感じています。
また、ポテンシャル採用も行っていますが、事業戦略・組織体制の状況に応じて活躍を想定して採用するため、タイミングがうまくかみ合わない場合もあります。その場合、少し期間をあけてから参画していただくこともあります。
CTO 篠塚:佐伯が申し上げた通り「市場にいるエンジニア」と「弊社が伸ばしたい事業」をマッチさせる点は難しいため、課題だと感じますね。
人事戦略部 佐伯:求人募集を出しているので応募はいただきますが、弊社の採用要件・必須スキルとマッチしない場合も多いのが実情です。弊社の組織や技術開発部の中核を担ってくれるような人材からの応募数は、まだまだ苦戦しています。弊社からピンポイントでお声がけをする必要がある状況です。
―採用のイベントなどは開催されていますか?
人事戦略部 佐伯:定期的に開発ブログを更新しながら、ブログに関連したオンラインでのミートアップを開催しています。月に1回程度、テーマを決めて行っています。
会社の魅力―エンジニアからの声などー
―実際に働いているエンジニアさんからは、弊社で働くメリットについてどのような声がありましたでしょうか。
CTO 篠塚:「元々メガベンチャーの一部のようなところで、リリースばかりしていましたが、弊社に入ると自身の役割も大きくなり、パフォーマンスまでを考慮しながら運用までを見据えて開発できるようになった」との声をいただいたことがあります。毎日楽しいと言ってくれていますね。
エンジニア一人あたりの裁量はかなり大きい会社だと自負していますし、そのような組織でありたいと思っています。「必ずこのルールに従わなければいけない」ではなく「考えてやっていきましょう」というスタイルを大切にしていきたいので、そこに魅力を感じてもらえる人材にとっては、楽しい環境だと思います。
人事戦略部 佐伯:弊社の代表は、今年からはエンジニア出身(元代表取締役CTO)でCEOになりました。「経営のトップが“開発への理解”を持っているので、エンジニアとして働きやすい」という声は、よく耳にします。経営者に“開発への理解”がない場合、「この程度はできるだろう」という的外れな想定から経営戦略が立てられ、クオリティーの低いサービスを提供してしまう状況になりかねません。経営者が技術を理解したうえで、経営戦略・サービス設計をしている点は、現場のエンジニアからポジティブに捉えられています。
CTO 篠塚:一般的に、企業の経営者が“エンジニアの求める技術”について理解することは難しいと思います。弊社の場合は、CEOの南野が技術をよく理解しているので、経営判断も早いです。一言話すだけで、CEOとエンジニアの共通認識がつくれるので、他社にない強みだと思っています。
今後の採用方針と事業方針について
―今後の事業方針と採用方針を教えてください。
CTO 篠塚:来年からは個人(消費者)向けだけでなく、法人の従業員向けのアプリにも力を入れて開発していきたいと考えています。コロナ禍でライフスタイルが多様化している中で、新しい健康課題も出てきているからです。例えば、テレワーク中心の働き方によって「運動不足」「メンタルの落ち込み」などの健康課題が見受けられます。法人のお客様からも「健康経営を実現したい」との声をいただくため、弊社が行動するべき領域として力を入れていこうと考えています。
人事戦略部 佐伯:採用方針は、今後の事業方針が「法人向けに注力する」ことから、法人向けの開発メンバーをメインで採用していきたいです。これだけ働き方・ライフスタイルが多様化しているので、雇用形態の選択肢が増えました。常に最適な組織の形になるように、正社員・フリーランス・副業など、幅広く戦略的に採用していきたいです。さらに現在は、地方にも優秀な人材がいると思うので、場所にとらわれずに優秀な方であれば採用したいですね。場所・雇用形態などを考慮せず、組織の最適な形を最優先に、柔軟に採用していく方針です。
【株式会社 FiNC Technologies HP】https://company.finc.com
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